第3話:僕という人間の人格・その2

'98年01月01日記す

 タイトルに「その2」とあるように、その1もあったわけですね。 「その1」に該当する文章は、以前(※1)えるふ本店の現代社会の矛盾に アップしたものです。内容をかいつまんで説明すると、

「僕がとあるネットのオフ会(※2)に行った後、そのネットに「(その回の オフ会で)初めて会った人の印象」と称する文章がいくつか挙げられていたが、 僕に対する印象は 「面白い人」だったり、 それだけなら全然問題無いが、 「う〜ん、個性豊かな人ですね(^-^;」とか、 ひどいのになると、 「識別不能な人」 などとすらかかれていたわけである。 もちろん、これらすべて当てはまるような気がする ので今更なんとも思わなかった (むしろ嬉しかった...ここらへんの感じ方が 一般人と僕の感性の違いなんだろうなぁ。) が、「識別不能」なくらい自分って変なやつなんだろうか?そもそも「変」 ってどこがどういう風に変なんだ?
という内容で、「よくみんなは変人という言葉を使うが、その基準は何なんだ」 ということを書いていた(気がする)。 これは自分は自分で変なことを自覚してはいるけど、 それは他人が自分のことを変だというから、であって、 自分で自分のどこが変なのかは自分では未だに一切わからない のであり、そもそもこれを言語で論理的に説明することなんて不可能 なんだろうから、ある意味これは、 僕が僕であり続ける限り一生悩み続けなければならない、 僕にとって永遠のテーマであるということを 言っていたわけである。

前置きが長くなってしまったが、今回のテーマはこれでお分かりだと思う。 今回はその中でも、「普通になるとはどういうことか」 について考えていこうかと思う。

 実は僕は、今では「自分は変だ」と悟りきってしまっているが、 以前はそうではなく、必死で 「普通になろう」と努力(struggle)していたのである。 しかし、いっこうに他人の評価はよくならないばかりか、かえって どんどん変な奴扱いされていじめられた毎日だった。  今考えてみれば、それはそうやって自分が 普通の人間のように振る舞おうとすれば振る舞おうとするほど、 かえって他人の目には滑稽に見えてしまっていたからなのは明らかである。 無理もない、そのころの自分が「普通に見せるように振る舞う」時の行動は、 できそこないの人間型ロボットそのもの だったのだから。 誰が見ても思わず吹き出したくなる代物 (※3) だったのは明白である。
 すなわちこれも、他人が自分がどのようだから変だと言っているのか分からなかった ためのものであり、(自分が正常だと思ってやっていた行動が変だと言われたのだから) 当然どのようにすれば正常だと思われるのかも分からない中で、 報われない暗中模索 を繰り返していたわけである。 我ながらあまりにも悲惨である。

 そして、「普通になる」ことを諦めて、今のように「自分の道をいく」ように なったのが、高校1年のころ(※4)である。高校に入学して間も無いころ、 その行動のおかしさで クラス内は勿論、先輩たちからも評判になってしまった (いや、入会した同好会内でも、だ。(爆死))のである。  僕は、電脳研究同好会(通称電脳研) に所属していたが、普通こういう人たちは自分の入っている同好会を秘密にしたがる ものらしいが、僕は、(自分で明かしたわけではないのに)非常に有名になる。

まぁ、結果的に自分は「普通にならねばならばい」 というしがらみから解放されて、高校時代からは ようやく人間的な生活が出来るようになったと 思っているからよかったのだが。

....とまぁそういうわけで自分は今、「普通を目指す」なんてのはやめて、自分の 生きる道を自分で決めながら進んでいる訳である。勿論、他人の事で 参考できるところはしているけど、なかなか自分には当てはまらない事も多い、というか 大抵そんなものだったりするわけである。....勿論、そうやっていろいろと 試行錯誤しながら生きて来ている今の自分がいるわけだ。

もし「こういう自分」が間違っていて、 「自分は普通になることが正解だ」みたいな結論が (本来、正解なんて決してないと信じているのだけど) 仮に出たとしても、今更 普通になんて戻れない。もし戻るのなら幼稚園から人生やり直すしかないと 思っている。今更普通になろうとしても、15年間かけて無理だったものが、 一朝一夕に出来るわけがないのだ。それよりも変だといわれながらも、 その中でうまくやっていくやり方を見つけ出していくしか無いといえる。

 そしてそれはある意味、これまでの社会では、他人のそれよりも難しいといえた。 なぜなら、自分には、社会一般的に通用している マニュアルは通用しなかったからだ。

 しかしこれからの時代、マニュアルが通用しない、なんていうのは、何も僕だけの 問題ではなくなるのだ、と確信している。 何といっても、今の時代、激動の世の中なんだからね。  ....そう、つまり、これからは僕に限らず誰もが、 マニュアルが通用しない時代に生きていき、 そして自分も マニュアルが通用しない社会に生きていると言う点で、十分「普通の社会人の生き方」 をやっている事になる、....自分はそう信じている。


(注
 ※1 以前: 確か、95年の暮れのころだったと思う。自分のBBS人生は、 あのころが一番輝いていたと思っている。
 ※2 オフ会: オフラインミーティングの俗称。まぁ、BBSの会員が実際にあって いろいろやりましょう、というやつ(かなりいい加減な説明で失礼)。 この時は酒飲んで楽しみましょうというタイプだった。みんな社会人だったので、 会費が高いので驚いたのを覚えている(ダカラドウシタ)。
 ※3 誰が見ても思わず吹き出したくなる代物: 最近、つぶやきシローが流行っている。彼はナチュラルでああいう感じなのか それとも演技なのかは知らないが、僕はテレビで見る彼の仕草に非常に 共感を覚えてしまう。 もし貴方に良心があるのなら、僕を「かわいそう」だなんて思うのではなく、 むしろ好意を持って笑い飛ばしてほしい。
 ※4 高校1年のころ: 他の場所では、「中学3年のころ」とも書いた。ある意味でどちらも正解である。 敢えて言うとすれば、 「自分が普通に振る舞えば振る舞おうとするほど他人の目には変に映る」 ということに気づいたのが中3の時で、完全に打ちのめされて 「もう自分には自分の道を歩むしかないんだ」と悟りきったのが高1の時である。

勢いに乗って次の話も読んでしまう

エッセイのトップに戻る とりあえずホームに戻る