第2話:犯罪に歯止めをかけるもの

'97年10月03日記す
「犯罪に歯止めをかけるもの」....なぁんかずいぶんと大それた感じのタイトルですが、 それほどたいした話でもないかもしれません(^-^;。
 それではどういう事なのかというと、「僕は恐らく他人よりも犯罪を おかしにくいだろう、なぜなら〜」という話なんです。

 こんなことを書くのも、僕という人間が一般的に 「確率的に他人より犯罪を犯しやすいだろう」というイメージがある (に違いない)からにほかなりません、 たとえそれが妄想であったとしても。
 それではなぜ、そのように僕が考えるかというと、すなわちこういうことを考えた わけです。

「もし僕がなにか新聞に載るような犯罪をやらかしたとき、果たして何人の人が 『まさかあの人が....』なんて言ってくれるだろうか?」 と。
きっと、殆どの人は、(新聞記者にそういう風にはっきり話すかどうかはおいといて)
「まぁ、あいつなら何かやらかすと思ってたから」 というに違いない、ということに気がつくまで、そう長い時間はかかりませんでした。 まさに僕は 「他人より犯罪を犯しやすいと思われている存在」 にほかなりません。

 もちろん、これだけなら単なる仮説にすぎませんが、僕の場合は 立派な裏付けとなる経験を山ほどしています。

第一の例として、僕が小学校高学年のころ、あの宮崎勤の事件がおこったころ、 教室で僕は、いつものように、おまえも大きくなったら 絶対宮崎勤みたいなやつになるな。 といわれ、いじめられていました。ひどいときには、「つとむちゃん」という あだ名で呼ばれたことすらありました(死)。 (自分がいかなるいじめを受けていたかは、 ここでの話と外れるのでその辺の詳しい話はまたの機会にしますが、 とにかくすごかったです。)※1

第二の例として、僕が中学校のころの話ですが、これもいじめの一環 なのですが、僕の友人が、「僕の将来設計」なるものをノートの切れ端に書いて、 僕の席の机の中に入れてくれていました。よく覚えてはいないけど、 大学にすべって、腹いせに犯罪をやらかして刑務所にいく とか、とにかくひどいものでした。それによると僕は、25歳で首をつって自殺するそうです。 今思えばまったく能がないやつですけどね(こういう事を書くにしても、 もう少し「宝くじを1億円分買って全部はずす」とか、ユーモアに富んだものをかけなかった んでしょうか(笑))。

 とまぁ、こんな調子で、いちいち挙げていったら枚挙にいとまがないのでやめますが、 考えてみれば冒頭の「もし僕が犯罪をおかしても、誰も『まさかあの人が』なんて 言ってくれない」という話も、まさに半年前のバイト先の先輩が (半分冗談でだけど)僕に言っていた話だったということに気がつきました。 もうここまでそろえば完璧でしょう。 「僕は犯罪をやらかすと思われている(笑)。」

 しかし、このような状況にあるからこそ、かえって人間というのは意地をはってしまうもの なんですね。つまり、僕の場合、「てめぇらがそういうつもりなら、俺はそれを貴様らの 挑戦だとみなす!俺が犯罪を犯すかどうか、これは貴様らと俺の賭けだ!」といった 感じです。僕はこの賭けには絶対に負けられません。なぜなら、もし負けようものなら、 「あいつは絶対に何かやると思っていました」などといわれ、普通の人が犯罪をやらかす よりも、”賭け”に負けた分、多くの代償を支払わないといけないんですからね。
賭けに出ている人間は真剣です(笑)。

 それでは最後に、僕がこの「賭け」に勝ったときの報酬とは何なのか?について。 僕がこの賭けに勝つ、というのはすなわち、「自分が異様と思われている」というのを 利用してうまくやったとき、ですからね。ただ「犯罪を犯さない」だけではドローだと おもっています。つまり、もし僕がこの「異質さ」(これを個性ともいう)を 何とかうまく利用して 逆の意味で新聞に載る事ができなければ僕の勝ちとはいえません。

 ....世の中の事象も、見方をかえると、これほどにも解釈できる、という話でした。


(注 ※1:僕の場合、こういう風に「自分の受けた酷いいじめの話」を よく書きますが、別に恨みつらみでかいているわけではなく、どちらかというと 「今だから笑って話せるけど」といったニュアンスでかいています。 だから、「苛められているけど、強く生きてね」なんて慰めは御無用ですから(^-^; (もちろん、そういうメールだったらもらっても悪い気はしませんけどね、念のため))
勢いに乗って次の話も読んでしまう

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